銀河遊泳

浮遊日記

荒野のその先へ

 

受け止める覚悟です。

 

加藤さんは初めに、そう言った。

 

NEWSの一ファンとして私は、この加藤さんの言葉も、増田さん小山さんの言葉も、酷く重い言葉に感じた。

 

その真意を勝手ながら噛み砕いてみると、怒るわけでも縋るわけでも、突き放すわけでもなく

同じメンバーとして、という気持ちと共に 3人もファンと同じで今はただあなたを待つことしかできないんだと悟り、なんだか少し 寂しくなった。

 

 

他のグループのファンも見る機会が多い中で、たくさんの楽曲から3人が最初に選んだ曲は まだ NEWSとファンしか知らない『クローバー』だった。

 

クローバー

 

weeeek

 

エンドレス・サマー

 

U R not alone

 

3人で歌った全ての楽曲に強い祈りが見えた気がした。

ネタバレを嫌うNEWSが 未披露であるSTORYの楽曲なんて本来やるはずないのに、それでも私たちファンとただ一人に向けた『クローバー』。

 

NEWSが作詞作曲を手掛け、Aメロから一人ずつ思い思いに綴ったその詞は、奇しくも4番目が手越さんだった。

 

あの日 僕ら 偶然出会い

まぶしい 毎日が始まり

ひとり 僕じゃ全然できない事ばかりだったけど

 

希望をくれた君へ

心を込めて

感謝の Yellを

 

増田さん、加藤さん、小山さん と歌い繋いだあとも尚流れるメロディーの中、3人はマイクを下ろし 一人ずつセンターステージに向かって歩き始めた

 

この、手越さんのパートを空けたまま。

 

センターステージで3人が合流して歌い出したのは、これもまた 本来は手越さんのパートであるサビの部分だった。

 

ずっと同じ景色見てきたね

君がいるから幸せ

幾千の悲しみや別れを乗り越えて

永遠に君に幸あれ

 

3人が輪になり、中心で一人一人を映すために回るカメラ、丁度一人分、そこはぽっかりと空いていた

 

歌い出した瞬間、アリーナ中央からセンター、スタンドへと広がって点灯していく光が まさにNEWSのコンサートで見る景色のようで、刹那 涙が堰を切ったように溢れた。

 

過去のコンサートで、手動でペンライトの海を作った記憶が蘇った。4人の指示で「まず前からねー!」「次スタンド!こっちからいくよー!」そうやって一緒に作った景色を見て、目をキラキラさせて「ありがとう、凄い綺麗だよ。」と口にする4人を、思い出してしまった。

 

画面越しの配信でも、ファンも一人残らず横浜アリーナの あのステージに連れてきてくれるNEWSのことが、改めて大好きだった。

 

weeeek に エンドレス・サマー、6人時代の曲を歌うことで補うパートの負担を減らしたり、できるだけ違和感のないようにしてくれたのかな、というツイートを見かけて、そうかもしれない と納得したけどそれでもやっぱり 増田さんや全員でカバーする手越さんのパートを聴くのはなかなかに堪えた。

 

ダイジェストで流れていたNEWSの映像に、「生きろ」や U R not alone に空目するくらい全身全霊で歌う3人の姿があったけれど、驚くことに実際歌っていたのは エンドレス・サマー だった。

 

同じ感情を込めるという意味でも、私の知っている エンドレス・サマー とは180度変わっていた。

 

ロッコからメインステージに集まった3人が全エネルギーを放出するかのように体で歌うその姿も、涙で覆われてまともに見れないくらい苦しくて

 

息が切れているのが分かるくらい、全身で歌いきったあとも、こんなの嫌でも分かるくらい 手越さん、ただあなたに向けて3人はこの エンドレス・サマー を選曲して、歌い切ったんじゃないかな。勝手ながら私はそうとしか思えなかった。

 

きっと3人なら歌うだろうと踏んでいた U R not alone

 

NEWSは3人でも変わらずだった

 

あの日つまずいて

しゃがみこんでしまうほどの痛みさえ

 

いつもと同じ、小山さんと加藤さんはマイク通さずとも一緒に歌っていたし、増田さんは手越さんの歌声を聞いていた。

 

言わずともそれが伝わってくるし分かるんだよ。

 

確かに、NEWSは一人欠けても歌える。歌えるけど、そうじゃない。今でも 小山さんがインフルになった時の3人の歌唱が一生トラウマなくらい 欠けたら欠けたままになってしまう。

 

NEWSの歌は、割り振られたパートがまるでその人を体現したような詞であることが本当に多くて、今回歌ってくれた4曲ももちろんそうで

 

増田さんが歌っても、全員で歌っても、声が聞こえなくても、全部全部手越さんの声で再生される。悪い意味はひとつも無いけど、NEWSにしてはここまで未完成で、未完璧なステージを披露することを決めてくれた3人に感謝してる。やっぱりNEWSは強かった。

 

ファンのため、NEWSのため、手越さんのため

 

これが、3人のNEWSの守り方

 

正直、この姿が彼に伝わらなければ、もうできることは無い。私には期待して懇願することも突き放すことも出来ない。それはきっと3人も同じで、ただただ彼に、この思いが届いて本人自身が変わることを祈るしかない。

 

祈ることしかできない私たちに、焦ってて欲しいよ。同じメンバーなのにファンと同じで祈ることしかできない3人に、焦ってよ。この先の未来を決断して進んでいくのは手越さんなんだから。

 

でもね、やっぱり言わせて。

私は怒ってるよ、手越さんに。

3人に、自分たちを責めるような言葉を吐かせたこと。

 

2020年6月17日、更新されたNEWSRING

 

加藤さんは、今、歩いている道が 荒野 だと言った。

 

その先の光景が、きっと、美しいと信じて、走り続ける とも。

 

単に綺麗事じゃなく、本当に3人が今いるのは荒れた野原で、どれだけ荒れていても、歩みを止めず さらに前に進んでいくことを明言してくれた。

 

しつこいかもしれないけど、私にはそれだけで充分で、もう 何もいらない。

 

そんな彼らを好きになったのは私だから

 

きっとこの先も加藤さんが好きだし、NEWSが好きだよ。